ベネチアンビーズ

ベネチアンビーズ(ベネツィアンビーズ)とは名前の通り、一三〇〇年代からベネチアで作られている装飾性の高いビーズのことです。製法としては日本の「とんぼ玉」とほとんど同じですが、穴の作り方に大きな違いがあり、それこそがベネチアンビーズの特徴でもあります。  一般のハンドメイドビーズは芯に粘土の剥離剤を使うため、穴の内側が白く濁ってしまいます。これではベネチアンビーズ独特のヴィヴィッドな色合いが上手く出ません。そこでベネチアンビーズの場合は芯に銅線を使い、ビーズが固まった後、特殊な浄化装置のついた機械に入れ、硝酸で銅線を溶かします。そうすると穴の中に濁りのない、透明で発色のいいベネチアンビーズができあがるのです。  またベネチアンビーズはカンナと呼ばれる細いガラスの棒をバーナーで溶かして作るため、大変繊細な模様をしています。ビーズにバラの花や忘れな草やレース模様を描くガラスの棒は、カンナよりもさらに細く、直径一ミリ以下の色ガラスです。そして大半が手作業で作られるため、同じ物が二つと存在しないこともベネチアンビーズの特徴です。  また作業の細やかさはビーズの名前にも現れます。「フィリグラーナ」別名「指焦がし」というビーズがあるのです。これはあまりに小さなビーズに細工をするため、職人の指が熱でやけどをしてしまうからでした。

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